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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科37巻7号

2002年07月発行

文献概要

論述

後根神経節のコンパートメント症候群―第2報:脊柱管狭窄における実験的・臨床的検討

著者: 矢吹省司1 菊地臣一1 五十嵐環1 丹治一2

所属機関: 1福島県立医科大学医学部整形外科 2みなみクリニック 3California大学San Diego校

ページ範囲:P.787 - P.791

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 抄録:腰椎椎間板ヘルニアにおいては,責任神経根の後根神経節(DRG)にはコンパートメント症候群が惹起されることが報告されている.一方,腰部脊柱管狭窄における検討はいまだなされていない.本研究の目的は,実験的な神経根圧迫によるDRG内圧の変化と臨床例の脊柱管狭窄でのMRミエログラフィーでのDRGの変化を検討することにより,DRGにおけるコンパートメント症候群の有無を検討することである.実験的検討から,神経根をクリップで圧迫するとDRGの内圧が上昇し,DRG内に浮腫が惹起されることが判明した.臨床的検討においては,責任神経根のDRGは反対側や対照群のそれに比して有意な変化は認められなかった.以上の結果から,今回使用した実験モデルは脊柱管狭窄のモデルとしては適切でないといえる.また,脊柱管狭窄による神経根症は,椎間板ヘルニアに合併するDRGのコンパートメント症候群という病態とは異なっている,といえる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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