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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科37巻7号

2002年07月発行

文献概要

論述

外傷性脊椎圧迫骨折と非外傷性脊椎圧迫骨折の比較検討

著者: 永嶋良太12 老沼和弘1 徳永誠1 米田みのり1 赤澤努1 宮下智大1 大井利夫1

所属機関: 1上都賀総合病院整形外科 2現:沼津市立病院整形外科

ページ範囲:P.793 - P.797

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 抄録:非外傷性の脊椎圧迫骨折患者の危険因子や臨床像を明らかにすることを目的とし,外傷性脊椎圧迫骨折患者との比較検討を行った.外傷群(T群)は44例(65.7%),非外傷群(AT群)は23例(34.3%)であり,年齢,性別,平均体格指数,腰椎骨密度に有意差はなく,両群とも同程度の脊椎椎体骨折の危険因子を有すると考えられた.唯一の危険因子として,AT群では発症前のADLレベルが有意に高く,AT群では,このような比較的に高い日常生活活動のなかで,時に脊椎椎体の強度以上の負荷がかかり骨折が発生したものと考えられた.また,AT群では腰背部痛を自覚してから医療機関へ受診するまでの期間が有意に長かった.このことは椎体骨折発生後の適切な初期治療の遅延につながり,椎体の圧潰進行を助長すると考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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