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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科37巻7号

2002年07月発行

文献概要

論述

退行性脊椎変化が高齢者の腰背部痛と身体機能および健康関連QOLに与える影響

著者: 白木原憲明12 岩谷力1 飛松好子1 大井直往1 吉田一成1 漆山裕希1 近藤健男1

所属機関: 1東北大学大学院医学系研究科肢体不自由学分野 2現:東北労災病院リハビリテーション科

ページ範囲:P.805 - P.811

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 抄録:高齢者の退行性脊椎変化による腰背部痛と身体的状態ならびに生活満足度との関連を調査した.対象は東北農村部O町に在住の65歳以上の高齢者136名.対象者を胸腰椎X線所見からOA,CF,CFOA,Nグループに分類.各グループを腰背部痛の程度により3群に分け,骨塩量,脊柱変形の程度,理学所見,膝痛の有無,身体機能,SF-36の下位尺度得点について3群間で比較した.
 結果は以下のようであった.OA:腰背痛がない人の全体的健康感(SF-36)の平均得点は腰背痛がある人に比して高かった.CF:腰痛のために長距離歩けない人は女性が多く,その人は身長が低く,体重が軽く,握力が弱く,骨塩量が低く,身体的痛み(SF-36)の平均得点が低かった.CFOA:腰痛のために長距離歩けない人は年齢が高く,膝痛有症率が高く,握力が弱く,腰椎前弯角,腰仙角が小さく,身体的機能(SF-36)の平均得点が低かった.以上のことから,椎体圧迫骨折があり,腰背部痛が強い高齢者では腰背部痛の程度と身体機能,健康関連QOLに関連性が認められた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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