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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科37巻7号

2002年07月発行

文献概要

症例報告

高度な寛骨内陥入を来した人工骨頭置換術の1例

著者: 市村克仁12 八木正義1 井口哲弘1 栗原章1 佐藤啓三1 笠原孝一1 渡辺秀雄3

所属機関: 1神戸労災病院整形外科 2現:神戸大学医学部附属病院救急部 3渡辺整形外科

ページ範囲:P.893 - P.896

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 抄録:外傷性大腿骨頭壊死症に対して2回の人工骨頭置換術の後,人工骨頭の高度な寛骨内陥入を来した1例を経験した.症例は50歳男性で,28歳時に外傷性大腿骨頭壊死症に対してAustin Moore型人工骨頭置換術を受け,“弛み”のため33歳時にLord型人工骨頭再置換術を施行された.その後徐々に人工骨頭の寛骨内陥入が進行し,右股部痛が増強して再置換術後17年後に当院を受診した.入院時のX線像では,人工骨頭が上方へ約45mm転位しており著明な跛行がみられた.高度な下肢の短縮のため二期的に手術を行い,自家骨,同種骨ならびにハイドロキシアパタイトを併用し人工股関節再置換術を行った.手術時に採取した肉芽組織ではポリエチレンと思われる摩耗粉が多数認められ,寛骨内への高度な転位は骨溶解が主原因と推察された.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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