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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科37巻8号

2002年08月発行

文献概要

臨床経験

鏡視下椎間板切除術(Microendoscopic discectomy)の初期経験―同一術者によるLove法との比較

著者: 坂浦博伸12 細野昇4 清水広太3 山崎勇二3 多田浩一3

所属機関: 1市立豊中病院リハビリテーション科 2現:大阪大学大学院医学系研究科器官制御外科学(整形外科) 3関西労災病院整形外科 4大阪大学大学院医学系研究科器官制御外科学(整形外科)

ページ範囲:P.955 - P.959

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 抄録:鏡視下椎間板切除術(MED)導入初期15例の成績を同一術者が施行したLove法15例と比較検討した.MEDの1例で術中Love法に変更したが,残りの14例では鏡視下に完遂できた.2群間で術後JOAスコアの改善に差はなかった.MEDはLove法より出血が少なく,術後CRPも低値で,術後熱発期間と入院期間も短かったが,手術時間が有意に長かった.MEDに用いるカメラは斜視鏡のため,死角や見えていても器具の届かない範囲がある.さらに狭い操作空間のため器具の操作性が不良で,時間がかかる原因になっている.2方向透視でtubular retractorを最適位置に設置すること,頻回に内視鏡の位置を変更して視野を変更することである程度手術時間を短縮することができた.MEDには皮切が小さく旁脊柱筋へのダメージが少ない利点があり,今後ますます広まっていく術式ではあるが,手術時間短縮に向けての工夫が必要である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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