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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科37巻8号

2002年08月発行

文献概要

症例報告

アキレス腱部に発生した淡明細胞肉腫の1例

著者: 佐藤多賀子1 大幸俊三1 角野隆信1 桑原明彦1 森聖1 清水一郎1 大川章裕1 若林健1 逸見明博2 龍順之助3

所属機関: 1日本大学医学部付属練馬光が丘病院整形外科 2日本大学医学部付属練馬光が丘病院病理科 3日本大学医学部整形外科

ページ範囲:P.979 - P.981

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 抄録:アキレス腱部に発生した稀な淡明細胞肉腫の1例を報告する.患者は40歳,男性.2年前頃より左足関節痛が出現したため,当科を受診した.画像上,MRIのT1強調像でアキレス腱近位部にlowintensity,Gadoliniumでenhanceされる腫瘤塊を認め,生検術を施行した.病理組織学的には淡明細胞肉腫であった.術前化学療法を2クール施行したが,有効性は認めず,広範切除術,リンパ節郭清,大腿筋膜張筋筋皮弁,神経移植による機能再建術を行った.病理組織学的所見ではメラニンが豊富に認められ,細胞は紡錘形の明るい胞体を持ち,核分裂が散見され,淡明細胞肉腫と診断された.術後1年6カ月の現在,アキレス腱の作用は徐々に回復しており,足関節固定装具で歩行している.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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