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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科37巻9号

2002年09月発行

文献概要

論述

大腿骨近位部骨折に対するAO Small Proximal Femoral Nail(Small PFN)の使用経験―他の髄内固定具との比較検討

著者: 久保晴司12 松原伸明1 山本晃裕1 松島真司1

所属機関: 1公立和田山病院整形外科 2現:兵庫県立リハビリテーションセンター中央病院整形外科

ページ範囲:P.1075 - P.1080

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 抄録:近年,各種の髄内固定具が大腿骨近位部骨折の内固定材料として使用され,その有用性が報告されているが,術中術後の合併症の報告も多い.これらを考慮し,東洋人向けに考案されたAO small proximal femoral nail(以下small PFN)についての短期臨床成績を,これまでに発表された国内における他の髄内釘の臨床成績と比較検討した.
 諸家の報告によると,他の髄内釘の平均手術時間は52分,平均出血量は103.7g,平均荷重開始時期は12.3日である.Small PFN使用による自験例では,平均手術時間は54分と他の髄内釘と遜色なく,平均出血量は55.8g,平均荷重開始時期は7.6日と他の髄内釘に比べ良好な成績が得られた.また術後合併症である二次的骨幹部骨折については,他の髄内釘では2~11%に発生しているが,自験例では経験していない.以上のことからsmall PFNは大腿骨近位部骨折に有用であると思われた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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