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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科37巻9号

2002年09月発行

文献概要

臨床経験

関節リウマチの母指に対するThompson法

著者: 橋本英雄1 政田和洋2 安田匡孝2 竹内英二2 吉川秀樹1

所属機関: 1大阪大学大学院医学系研究科器官制御外科学(整形外科) 2大阪労災病院整形外科

ページ範囲:P.1119 - P.1124

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 抄録:関節リウマチ(RA)患者の大菱形中手骨(TMC)関節は亜脱臼や内転拘縮を合併していることが多いため,関節の安定性と同時に橈側外転,掌側外転の可動域を改善する必要がある.われわれは現在,Thompson法を用いて良好な成績を得ているのでその術式を紹介し,短期成績を報告する.Thompson法は大菱形骨を全切除した後,長母指外転筋(APL)の1本を停止部より7cm近位で切離し反転させ第1中手骨の基部橈側から関節面を通し,さらに第2中手骨に通して短橈側手根伸筋腱(ECRB)に縫着する術式である.疼痛は術前11例全例に認められたが,術後は9例で完全に消失し2例も軽減した.関節可動域は掌側外転が術前平均29.4~43.6°,橈側外転は術前平均17.7~34.1°と有意に改善した.本法はRA母指のTMC関節に対して除痛効果と内転拘縮の改善に優れた術式であった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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