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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科38巻1号

2003年01月発行

文献概要

症例報告

後頭骨-胸椎固定術を要した透析性脊椎症頚椎病変の1例

著者: 蔭山敬久1 李一浩1 夫徳秀1 横山浩1 青木康夫1 荒川晃1 釜江清矢1 李潤基1 足立克1 岩田康男1 圓尾宗司1

所属機関: 1兵庫医科大学整形外科

ページ範囲:P.101 - P.105

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 抄録:長期透析患者にみられる透析性脊椎症は,本邦において近年多くの報告がある.Poor riskの患者に対する手術法の選択は慎重に行うべきであるが,われわれは軸椎に巨大骨嚢腫,C3~C5両側外側塊部に多発性の骨嚢腫を合併した症例に対し後頭骨-胸椎固定術を施行した.症例は,23年の透析歴を有する70歳男性で,単純X線像ではC4椎体前方すべり,MRI像ではC3/4,C4/5レベルに軸椎下病変,CT-MPR(multiplanar reconstruction)像では軸椎体部に巨大骨嚢腫,環椎・軸椎右外側塊部およびC3~C5の両側外側塊部に多発性の骨嚢腫を認めた.C3/4,C4/5レベルの軸椎下病変に対し後方除圧術を行った.Three columnにおよぶ軸椎巨大骨嚢腫は,切迫骨折の可能性があり,poor riskな患者に再手術が困難なことより,Olerud cervical systemを用いた後頭骨-胸椎固定術を併用した.日本整形外科学会頚髄症治療判定基準(以下JOAスコア)は,14点満点中(膀胱機能3点を除く)術前2.5点から術後7.5点に改善した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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