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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科38巻10号

2003年10月発行

文献概要

シンポジウム 整形外科医療におけるリスクマネジメント

整形外科におけるインシデントレポートの活用

著者: 山崎隆志1

所属機関: 1武蔵野赤十字病院整形外科

ページ範囲:P.1265 - P.1270

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 抄録:1996年8月以降に整形外科医が提出したインシデントレポート(IR)238件を検討した.これは全医師が提出したIRの44%に相当し,整形外科が事故防止に積極的に取り組んでいることを示していた.インシデントの原因としては能力,知識不足,安易な判断などの医師の個人的資質によるものが60%を占め,医師の事故防止に対するモチベーションを高めることが重要と思われた.また,インシデントをアクシデントに至らせないためには,コメディカルとの良好な関係,病院や科のシステムの改善が必要であり,システム変更に繋がったケースが38件あった.IRにより医療に内在する問題点が顕在化し,大きな事故防止だけでなく,医療の質の改善にも有用であった.しかし,恣意的に定義したアクシデントの件数は経年的に減少することはなく,事故防止活動の困難さが実感された.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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