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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科38巻10号

2003年10月発行

文献概要

臨床経験

骨悪性線維性組織球腫転移症例の検討

著者: 木下藤英1 大幸俊三2 龍順之助2

所属機関: 1国立病院東京災害医療センター整形外科 2日本大学医学部整形外科

ページ範囲:P.1325 - P.1328

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 抄録:転移を生じた骨悪性線維性組織球腫(MFH)8例(男性4例,女性4例,初診時年齢19~79歳,平均44.5歳)の臨床像および治療成績について検討した.転移発生時期について1例は初診時に肺転移がすでにみられていたが,他の7例は初診後3~43カ月,平均20.1カ月で転移が生じた.転移部位は7例に肺転移がみられ,3例にみられた肺外転移は脊椎,軟部(大腿皮下),リンパ節に生じた.治療は転移に対して手術,化学療法,放射線療法が単独あるいは併用で施行された.結果は肺転移の7例は転移後2~24カ月,平均8.7カ月で全例死亡したが,肺転移治療症例群は未治療症例群よりも平均生存期間は長く,肺外転移治療では長期生存が得られた症例,麻痺の回復など生活の質の向上を得た症例がみられた.以上より,MFH転移症例の予後は不良であるが,できうる限り転移に対する治療を考慮するべきと思われた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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