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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科38巻11号

2003年11月発行

文献概要

論述

高齢者の大腿骨頚部内側骨折に対するAustin-Moore人工骨頭の有用性

著者: 安部哲哉1 田中歩1 田中ハルカ1 万本建生2

所属機関: 1北茨城市立総合病院整形外科 2関東中央病院整形外科

ページ範囲:P.1395 - P.1399

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 抄録:医療費の高騰が社会全体の問題となっているが,低侵襲・低コストなAustin-Moore人工骨頭の有用性を検討した.対象は当院で大腿骨頚部内側骨折と診断し人工骨頭置換術を施行した患者で経過観察が可能であった8例で,性別は男1例,女7例,平均年齢83.9歳であった.方法は,1.除痛・歩行能力,2.手術時間,3.出血量,4.入院期間,5,医療費,6.手術合併症について調査した.2~5の項目については,同時期に施行したバイポーラー人工骨頭置換術群と比較した.結果は,Austin-Moore人工骨頭の8例は受傷前とほぼ同等のADLを獲得しており,除痛も良好に得られていた.手術時間,術中出血量はバイポーラー群に比べ有意に少なく,医療費はインプラント代が約1/8,入院費も60万円安であった.

 1.高齢者大腿骨頚部内側骨折に対するAustin-Moore人工骨頭の有用性を検討した.

 2.Austin-Moore人工骨頭は低侵襲・低コストであった.

 3.高齢者および受傷前から歩行能力が低い症例に対して,Austin-Moore人工骨頭は有用であると考えた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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