icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科38巻11号

2003年11月発行

文献概要

臨床経験

血管柄付き肋骨移植を行った骨粗鬆症性椎体圧壊の3例

著者: 松本守雄1 千葉一裕1 西澤隆1 中村雅也1 丸岩博文1 戸山芳昭1

所属機関: 1慶應義塾大学整形外科

ページ範囲:P.1439 - P.1443

文献購入ページに移動
 抄録:骨粗鬆症性椎体圧壊は時に強い疼痛や麻痺などを惹起し,高齢者のQOLを著しく損なう.今回,ハイドロキシアパタイト(HA)ブロックを併用した血管柄付き肋骨移植を行った椎体圧壊の3例を経験した.症例1,2は63歳女性,症例3は51歳女性であり,それぞれ関節リウマチ(RA),慢性気管支炎による低酸素血症,血小板減少性紫斑病などの基礎疾患を有するcompromised hostであった.罹患高位はT12,L1,T11であり,全例強度の腰背部痛を有し,脊髄・神経根症状のため歩行障害を呈していた.手術はMini-ALIFの開窓器を用いた少切開で進入し,椎体を掻爬後,前方にHA緻密体ブロック,後方に血管柄付き肋骨を移植した.全例で骨癒合および疼痛,麻痺の改善が得られた.本法は比較的低侵襲で行い得る椎体修復術であり,特に神経症状を呈するcompromised hostには有用な方法であると思われた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら