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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科38巻11号

2003年11月発行

文献概要

症例報告

腸腰筋腱に由来した両側弾発股の1例

著者: 水掫貴満1 和田誠1 仲川喜之2 長谷川克純2 上松耕太2 賀代篤二2 大島学2 梅垣修三3

所属機関: 1大台厚生病院整形外科 2榛原町立榛原総合病院整形外科 3大倭病院整形外科

ページ範囲:P.1461 - P.1464

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 抄録:腸腰筋腱と腸恥隆起で起こる関節外・内側型の弾発股の報告は少ない.患者は24歳・女性.以前より両股関節に随意性の弾発を自覚していた.2001年7月29日バレーボールでジャンプの遊脚時に右股関節痛を認め,歩行困難となり当科を受診した.初診時右股関節前面に圧痛を認め,疼痛のため右股関節自動運動不能であった.健側股関節では,屈曲・外転・外旋位から伸展する際,約45°屈曲位で弾発を再現できた.腸腰筋腱鞘造影検査にて,右股関節を自動的に屈曲・外転・外旋位から伸展する際,腸腰筋腱が腸恥隆起部で外側から内側へとスキップする像を確認でき,確診にいたった.同年10月24日小転子部での腸腰筋腱切離術を施行した.術直後より,股関節痛は消失し,経過良好である.比較的稀とされている腸腰筋由来の弾発股を手術的に加療し良好な結果を得た.診断には腸腰筋腱鞘造影が有効であった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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