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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科38巻12号

2003年12月発行

文献概要

論述

非骨傷性頚髄損傷に対する頚椎椎弓形成術の術後成績

著者: 濱田健一郎1 小田剛紀1 小橋潤巳1 山村在慶1 塚本泰徳1 鈴木省三1 藤田悟1 森茂樹1 藤原桂樹1

所属機関: 1大阪府立病院整形外科

ページ範囲:P.1487 - P.1492

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 抄録:X線上明らかな骨傷のない頚髄不全損傷手術例で,術後1年以上追跡可能であった29例を対象とし,受傷後3カ月未満に手術を施行した群(17例)と受傷後3カ月以降に手術を施行した群(12例)に分け術後成績を比較検討した.後者の群では全例,受傷後にみられていた脊髄麻痺の自然回復は停止していたが,手術により麻痺の改善が得られた(改善率34.0%).前者での改善率は46.9%で,両群間に有意差はなかった.MRIで髄内輝度変化領域として脊髄損傷高位が確認された症例は16例であった.脊髄損傷高位と頚髄に圧迫を認める高位が一致した7例での平均改善率は57.3%,一致しない9例での改善率は31.1%で,前者が高い傾向にあったが有意差はなかった.本症に対する頚椎椎弓形成術は,慢性期においても,また,MRIでの髄内輝度変化高位と頚髄圧迫高位が異なる症例においても有効であった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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