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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科38巻12号

2003年12月発行

文献概要

論述

Hybrid頚椎片開き式拡大椎弓形成術の試み

著者: 池上仁志1 田中恵1 矢数俊明1 遠藤健司1 今給黎篤弘1

所属機関: 1東京医科大学整形外科学

ページ範囲:P.1493 - P.1498

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 抄録:われわれはHAスペーサーと棘突起を利用した自家骨スペーサーを交互に拡大椎弓に挿入・固定するHybrid片開き式拡大術(以下Hybrid拡大術)を発案し,今回,その術後成績と本法の利点,意義について検討した.対象は1997年以降にHybrid拡大術を施行した108例(男78例,女30例)である.最終診察時の手術成績はJOAスコア(17点法)14.7点,改善率は68.1%であり良好であった.また,頚椎弯曲指数において術前後のアライメントに有意差はなかった.CTによる骨癒合判定では,自家骨スペーサーが早期に癒合し,HAスペーサーにより形成された椎孔を,構築学的に補強,安定化させていた.Hybrid拡大術は利点としてHAスペーサーによる良好な椎弓形態の獲得・保持と,自家骨スペーサーの早期で確実な骨癒合による安定化という双方の長所を取り入れられる点である.Hybrid拡大術は臨床的,構築学的にも長期に良好な手術成績が維持されるものと考える.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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