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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科38巻12号

2003年12月発行

文献概要

論述

骨粗鬆症性脊椎圧迫骨折におけるMRI像と椎体変形の予後との関連

著者: 山口研1 大谷晃司1

所属機関: 1福島県立南会津病院整形外科

ページ範囲:P.1499 - P.1503

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 抄録:われわれは,脊椎圧迫骨折と診断された症例のうちで治療に安静や体幹装具を要しないものが存在するかどうかについて検討した.対象は胸腰椎移行部における骨粗鬆症性脊椎圧迫骨折8症例10椎体である.いずれも,入院安静臥床や体幹装具の装着を拒否し,外来通院での経過観察のみを行った症例である.全例,疼痛発生後1週間以内に単純X線およびMRI検査を行った.最終経過観察時の椎体変形を単純X線像を用いて評価した.受傷早期の造影MRI矢状断像において造影効果が認められた部位は椎体圧潰の進行を認めず,増強効果が認められない部位では,椎体圧潰の進行を認めた.受傷早期の造影MRIを撮影することにより,最終経過観察時の椎体変形の予測が可能であった.この事実は,椎体変形予防の観点からみると,受傷早期のMRIで広範囲の造影効果を認める場合には,積極的治療を行わなくてもよい可能性があることを示唆していると考えられる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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