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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科38巻12号

2003年12月発行

文献概要

臨床経験

梨状筋症候群を呈した骨外性骨肉腫の1例

著者: 竹本治将1 石崎嘉孝1 李泰新1 伊東勝也1 永野龍生1 北田力1 玉井正光2 森下亨3

所属機関: 1東大阪市立総合病院整形外科 2東大阪市立総合病院臨床病理学 3奈良県立医科大学附属病院整形外科

ページ範囲:P.1531 - P.1534

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 抄録:放射線照射を施行後,梨状筋症候群を引き起こした骨外性骨肉腫の1例を経験したので報告する.症例は49歳,女性.既往歴として,16年前に子宮頚癌の診断で,子宮と卵巣の全摘出術および,放射線照射を50Gyの用量で受けていた.3カ月前から左下肢痛を自覚し,増強したため当科を初診した.初診時左坐骨神経障害を認め,X線,CT検査にて,左梨状筋部に造骨性腫瘍を認めた.腫瘍摘出術を施行し,病理組織診断は骨外性骨肉腫であった.当症例は,放射線照射後,比較的長期の潜伏期間を経て,坐骨神経障害として発症した骨外性骨肉腫と考えられる.その発生部位が,梨状筋前方軟部組織から坐骨神経にかけて発生していたため,梨状筋症候群を呈したものと考えられ極めて稀な症例である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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