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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科38巻12号

2003年12月発行

文献概要

症例報告

舟状骨偽関節に対する有茎血管柄付き骨移植術の経験

著者: 三浦一志1 藤哲1 西川真史1 工藤悟1 大塚博徳2

所属機関: 1弘前大学医学部整形外科学 2秋田社会保険病院整形外科

ページ範囲:P.1535 - P.1539

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 抄録:難治性舟状骨偽関節の2例にZaidembergの方法に準じた橈骨背側からの有茎血管柄付き骨移植術を行い,良好な結果が得られたので報告する.症例1は17歳,男性.左手を強打し受傷し,前医にて骨接合術を施行されるも偽関節となった.初回手術後8カ月にて血管柄付き骨移植術を施行した.術後12カ月にて骨癒合は良好で,手関節掌背屈可動域は45°と制限が残るが,握力は健側比45%から71%に改善した.症例2は34歳,男性.8年前に転倒し受傷した.骨接合および骨移植術を行うも骨癒合が得られず,術後6カ月にて血管柄付き骨移植術を施行した.術後15カ月にて骨癒合は良好で,握力は健側比33%から84%に,手関節掌背屈可動域は60°から105°へ改善した.舟状骨偽関節のなかで,既に手術が行われている場合や,近位骨片に虚血性壊死がある場合,偽関節形成後の経過の長い場合には血管柄付き骨移植術がよい適応であると思われる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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