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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科38巻12号

2003年12月発行

文献概要

症例報告

軟骨無形成症に伴う広範脊柱管狭窄症に対する頚髄除圧術の1例

著者: 熊谷康佑1 髙橋忍1 勝浦章知1 猿橋康雄1 松末吉隆1

所属機関: 1滋賀医科大学整形外科

ページ範囲:P.1545 - P.1550

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 抄録:軟骨無形成症に広範脊柱管狭窄症が伴うことは知られているが,成人期における頚髄除圧術の報告は稀である.患者は軟骨無形成症の50歳女性で進行性の四肢の知覚障害,脱力,両上肢痛,後頭部痛および間欠跛行を有し,頚髄症JOAスコアは10.5点であった.画像所見では全脊椎レベルに脊柱管前後径の狭小化を認め,環椎では11mm,軸椎から第7頚椎まではいずれも10mmであった.症状は頚髄症と腰部脊柱管狭窄症が混在していたが,頚髄症の症状増悪傾向を重視し環椎後弓切除術とC3~C7脊柱管拡大術を施行した.手術後,後頭部痛の消失と神経症状の軽減を認め,術後4カ月でJOAスコアは13.5点に改善した.また,下肢症状もしびれの軽減,歩行距離の増大と改善を認めたため,腰椎については経過観察中である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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