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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科38巻12号

2003年12月発行

文献概要

症例報告

妊娠後骨粗鬆症による胸腰椎多発性圧迫骨折の1例

著者: 白石龍哉1 橋本二美男1 長田茂樹1 中村琢哉1 横山光輝1 岡本春平1 白山暁1

所属機関: 1富山県立中央病院整形外科

ページ範囲:P.1589 - P.1592

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 抄録:妊娠後骨粗鬆症により,胸腰椎に多発性の圧迫骨折を生じた1例を経験した.症例は25歳の女性で,出産後2カ月半で急激な腰痛とともに体動困難となった.各種精査を行い,Th11~L1,L3~5の圧迫骨折と診断した.外固定により症状の軽快を認め,かつ椎体の変形を予防し得た.妊娠後骨粗鬆症は,授乳によるCaの喪失,低エストロゲン血症などにより発症し,産褥6カ月間で腰椎骨量は平均6.5%減少すると報告されている.治療は,授乳の中止による骨量減少の防止,外固定による椎体の圧潰の予防が第一であり,授乳中止後6~12カ月で失われた骨量のほとんどが回復する.産褥婦の腰背部痛は本症を考慮する必要がある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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