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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科38巻2号

2003年02月発行

文献概要

シンポジウム 膝複合靱帯損傷に対する保存療法および観血的治療の選択

膝複合靱帯損傷におけるACL損傷の位置づけと治療法

著者: 宗田大1 柳下和慶1 池田浩夫1 関矢一郎1

所属機関: 1東京医科歯科大学医学部整形外科

ページ範囲:P.143 - P.149

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 抄録:膝複合靱帯損傷をACL損傷の扱いに焦点を当てて,細分類法に基づいた治療方針,自験例の治療法の選択と成績を述べた.後方動揺が主体の陳旧例ではACL再建は3重折り薄筋腱などで1ルート再建術を行う.前方の明らかな不安定性があれば,半腱様筋腱による2ルート再建を第一選択としている.男性例では時に骨付き膝蓋腱や大腿直筋腱を用いる.主観的機能評価は内側外側の安定性の再獲得に依存していることが多い.一般に急性期の内側修復は勧められない.筆者らはつり上げ内側修復法と半腱様筋腱による再建法を用いている.一方,外側の損傷に対して筆者らは半腱様筋腱を用いた外側側副靱帯再建と後外側の腱固定術を組み合わせている.膝複合靱帯損傷におけるACL治療の考慮点としてはACL損傷がその複合靱帯膝の動揺性の主体かどうかを見極めることであり,安定性を確実に得やすい構造体としてACL再建を大切にすべきことである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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