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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科38巻3号

2003年03月発行

文献概要

論述

腰椎椎間板ヘルニアにおけるcurrent perception threshold

著者: 金谷邦人1 山下敏彦1 川口哲1 竹林庸雄1 片平弦一郎2

所属機関: 1札幌医科大学整形外科 2札幌清田整形外科病院

ページ範囲:P.301 - P.305

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 抄録:腰椎椎間板ヘルニア症例における下肢の知覚障害を,Neurometer®を用いて定量的に分析した.MRI上L4/5またはL5/S1椎間板ヘルニアを認め坐骨神経痛を有する腰椎椎間板ヘルニア患者55名と,対照健常者11名を調査対象とした.両群とも両側下肢のL5およびS1領域の皮膚でCPT値の測定を行った.椎間板ヘルニア患者の患側では健側および対照群に比べ,2,000Hzおよび250Hz刺激に対するCPT値が有意に高値を示した.この結果より椎間板ヘルニアによる神経根障害では,Aβ線維とAδ線維が優位に障害されることが示唆された.MRI上の神経根圧迫の程度とCPT値の関係を調べると,神経根の圧迫が強い症例では圧迫が弱い症例に比べ,高いCPT値を示す傾向にあった.CPT値の測定により,椎間板ヘルニアによる神経根への圧迫の程度や神経線維の障害の程度を予測できる可能性が示唆された.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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