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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科38巻3号

2003年03月発行

文献概要

症例報告

大腿骨骨頭下骨折骨接合術後に生じた大腿骨転子下骨折の1例

著者: 岸本明雄1 斎藤裕1 島田信弘1 川島雄二1 竹内剛1 荒武正人1 佐々木淳1

所属機関: 1相模原協同病院整形外科

ページ範囲:P.349 - P.351

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 抄録:今回われわれは,大腿骨頚部骨頭下骨折に対し,cannulated cancellous hip screw(CCHS)3本を使用した骨接合術後に,大腿骨転子下骨折を生じた1例を経験したので報告する.症例は53歳男性.2000年4月29日,歩行中誘因なく右股関節痛が出現した.5月12日近医を受診し,大腿骨頚部骨頭下骨折と診断された.5月13日当院紹介受診,X線像上Garden stage Ⅱであった.発症より約3週間経過し独歩可能であったため,5月18日CCHS 3本による骨接合術を行った.術後4週で荷重歩行開始した.歩行時の右大腿部外側の疼痛を訴えていたが,X線像上著変ないことを認めたため7月22日全荷重歩行にて退院した.7月24日歩行中特に外傷なく右股関節痛が再び出現し,当院へ搬送された.X線像上大腿骨転子下のscrew刺入部で大腿骨転子下骨折を認めた.7月28日髄内釘(Russell Taylor reconstruction nail)による再固定術を行った.術後1年6カ月の調査時,右股関節痛はなく,可動域も屈曲145°,外転45°,内旋15°,外旋35°で正常であった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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