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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科38巻4号

2003年04月発行

文献概要

特集 脊椎脊髄病学最近の進歩 2003(第31回日本脊椎脊髄病学会より)

頚椎片開き式脊柱管拡大術後C5麻痺の検討―両側partial foraminotomyの予防効果について

著者: 駒形正志1 西山誠1 遠藤健司1 池上仁志1 田中惠1 今給黎篤弘1

所属機関: 1東京医科大学整形外科

ページ範囲:P.403 - P.410

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 抄録:1989年以降に行った頚椎片開き式脊柱管拡大術305例のうち13例(4.3%)に主として第5頚神経領域の運動麻痺(以下C5麻痺)を経験した.麻痺症例が術前から易損性を有していたか否かを知るため術前の臨床所見,筋電図所見,頚椎柱弯曲指数,上関節突起前方突出度等について非麻痺例と比較したが有意差はみられなかった.また麻痺例にはC5領域の痛みを10例(77%)に,知覚障害を8例(62%)に伴っており根障害を疑わせる所見であったが,痛みを伴わない例も3例あった.麻痺発生までの期間は手術当日から術後28日まで分散していたが,5日以降に発生した例では全て座位や上肢自動運動など上肢の重量負荷を契機としていた.運動麻痺は全例が1年以内に筋力5まで回復した.一方予防対策として1993年以降C5,C6神経根に対してopen sideとhinge sideにpartial foraminotomyを行っており麻痺の発生は有意に減少した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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