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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科38巻4号

2003年04月発行

文献概要

特集 脊椎脊髄病学最近の進歩 2003(第31回日本脊椎脊髄病学会より)

RAにおける後頭-環軸椎関節病変の画像診断法と治療方針

著者: 清水敬親1 馬場秀幸1 笛木敬介1 登田尚史1 井野正剛1 田内徹1

所属機関: 1(財)榛名荘病院・群馬脊椎脊髄病センター整形外科

ページ範囲:P.413 - P.420

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 抄録:関節リウマチ(以下,RA)の頚椎病変例において,従来あまり積極的な検索がなされてこなかった後頭-環椎(O-C1)関節病変を検知しうる画像診断手法をretrospectiveに検討し,頭蓋頚椎移行部への観血的治療方針を立てる場合の理論的根拠の一部を得ることを目的とした.過去に頚椎手術を行ったRA70例の術前画像を調査した結果,3D-CTやMRIの矢状断・前額断像がO-C1関節の病態把握に有用であり,VS例の約半数に何らかのO-C1関節病変が認められた.術前ハロー牽引中のVS整復過程を検討すると,環軸椎間で整復される例(46%)とO-C1で整復が生じる例(35%)が存在し,これもVS病変の主座を知る手がかりとなった.また,歯突起が斜台の腹側にすべり上がっていく非定型的なVSパターンも4例確認された.RAの頚椎病変(特に上位頚椎)においてはO-C1関節病変の存在頻度は決して低くなく,その検索は患者の愁訴の理解,術式決定に役立つものである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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