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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科38巻4号

2003年04月発行

文献概要

特集 脊椎脊髄病学最近の進歩 2003(第31回日本脊椎脊髄病学会より)

RA上位頚椎病変の手術的治療と成績

著者: 石井祐信1 中村聡1 橋本功1 松原吉宏1 川原央1 渡辺長和1 清野仁1 山崎伸1

所属機関: 1国立療養所西多賀病院整形外科

ページ範囲:P.437 - P.443

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 抄録:RA上位頚椎AASで固定術を行った130例(男性30例,女性100例)の手術適応,術式の選択,手術成績について検討した.C1-C2固定にはMagerl法が固定性,骨癒合,術後の外固定の面で優れるが,スクリュー刺入の難しさ,血管・神経損傷,後咽頭損傷,手術時間の延長,X線被曝などが問題となる.Brooks法は固定性に優れているが,骨粗鬆症を合併したRA例では整復の戻りが生じる可能性がある.非整復性AASは,大後頭孔拡大,C1後弓切除の後方除圧+O-C3固定が根幹的手術である.全般に除痛はよく得られるが,脊髄症状が進行すると既存の四肢関節傷害と相俟って機能障害の改善は一層不良となる.RA上位頚椎病変の多くが進行性であり,経時的なX線撮影と神経学的チェックが必要である.脊髄症と診断されれば,全身状態が良好で,機能障害の改善が見込めるうちに手術適応を考慮すべきである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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