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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科38巻4号

2003年04月発行

文献概要

特集 脊椎脊髄病学最近の進歩 2003(第31回日本脊椎脊髄病学会より)

椎間不安定性(後方開大)を示した腰椎椎間板ヘルニアに対するLove法の長期成績

著者: 依光悦朗1 千葉一裕1 西澤隆1 中村雅也1 丸岩博文1 松本守雄1 戸山芳昭1

所属機関: 1慶應義塾大学整形外科

ページ範囲:P.479 - P.485

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 抄録:L4/5の腰椎椎間板ヘルニアに対しLove法を施行した症例のうち,術前の側面前屈位X線にて5度以上の椎間後方開大を示した症例と後方開大を認めなかった症例の長期成績をretrospectiveに比較検討した.後方開大あり群となし群の長期成績には有意差はなく概ね良好であり,術前の後方開大の術後成績に及ぼす影響は軽微であると考えられた.X線学的には,後方開大あり群では,椎間板高の狭小化とともに,後方開大は減少する傾向にあった.しかし著しく椎間が狭小化した症例の腰痛スコアは悪かった.一方,術前の椎間板変性度は遺残性腰痛の発現に大きく影響を及ぼしていた.このことから腰椎椎間板ヘルニアに対する術式の選択には,後方開大所見よりも患者の社会的背景や椎間板変性度を重視すべきであると考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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