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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科38巻4号

2003年04月発行

文献概要

特集 脊椎脊髄病学最近の進歩 2003(第31回日本脊椎脊髄病学会より)

PLF単独およびPLIF併用の脊柱再建術が隣接椎間に与える生体力学的影響

著者: 須藤英毅1 鐙邦芳1 織田格1 放生憲博1 伊東学1 小谷善久1 三浪明男1

所属機関: 1北海道大学大学院医学研究科運動器再建医学分野

ページ範囲:P.487 - P.491

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 抄録:腰椎後側方固定(PLF)と後方進入椎体間固定(PLIF)併用による固定脊柱の剛性は極めて高く,脊椎配列の保持に優れるといわれる.一方,その高い剛性が,固定隣接椎間の早期変性を招く可能性が指摘されているが,現在までPLFとPLIFの隣接椎間への力学的影響を比較した報告はない.本研究の目的は,PLF単独およびPLIF併用の腰椎再建が隣接椎間に及ぼす影響を明らかにすることである.仔牛屍体の腰仙椎を使用し生体力学試験を行った.前後屈の純粋モーメントを負荷した(最大±6N).固定椎間数は1ないし2とし,上位隣接椎間板内圧と椎弓の歪み量を測定した.2椎間以上の固定の場合,隣接椎間への影響はPLF単独よりPLIF併用のほうが大きいことが示唆された.椎体間固定を行う場合,固定椎の剛性の高いPLFとPLIFの併用は隣接椎間に対する力学的影響を高め早期変性を招く危険性がある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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