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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科38巻4号

2003年04月発行

文献概要

特集 脊椎脊髄病学最近の進歩 2003(第31回日本脊椎脊髄病学会より)

側弯変形を伴った不安定腰部脊柱管狭窄症に対する脊椎インストゥルメンテーション手術―固定範囲決定の指標は何か?

著者: 種市洋1 須田浩太1 楫野知道1 久木田裕史1 海老原響1 金田清志1

所属機関: 1美唄労災病院勤労者腰痛・脊損センター整形外科

ページ範囲:P.541 - P.548

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 抄録:側弯変形を伴った不安定腰部脊柱管狭窄症(以下,変性側弯症)に対して後方進入腰椎椎体間固定術(以下,PLIF)を施行し術後2年以上経過観察可能であった18例を対象に臨床成績を分析し,本症に対する脊柱再建術における固定範囲決定の指標を検討した.固定範囲がL3以上に及んだlong fusion群は,L4以下の固定にとどめたshort fusion群に比し,腰椎前弯形成の点で有利であった.その他は両群ともに良好な治療成績であった.合併症はlong fusion群で固定隣接椎の問題が多く発生した.固定範囲決定の指標としては,回旋不安定性の小さなSimmons分類のTypeⅠ症例は矢状面でのすべり椎間固定のみ,一方,回旋不安定性や前弯減少傾向の強いSimmons Type Ⅱ症例に対しては,すべての回旋不安定椎間あるいは後弯椎間を含む固定が妥当であると考えられた.固定術式では十分な椎間板リリースによる変形矯正が可能なPLIFが前弯形成の面から有利である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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