文献詳細
シンポジウム 外傷に伴う呼吸器合併症の予防と治療
文献概要
外傷に伴う呼吸器合併症の予防と治療は,整形外科医にとっては苦手なテーマであり,できれば一生関わらずにいられればと願っていると思われる.しかし近年では対象患者の高齢化により基礎疾患および合併症を併発することは,日常診療では一般的になってきている.また若年者の高エネルギー外傷による重症外傷患者を治療する機会も多くなってきているのが実状である.主たる損傷を治療する医師(主治医)は,患者に対して,今後起こりうる合併症の危険を十分に説明し,予防する義務がある.このため整形外科医であっても外傷に伴う呼吸器合併症の予防と治療に努めなければならない.
まず外傷に伴う呼吸器合併損傷には,急性期には緊張性気胸・フレイルチェスト・肺挫傷・血気胸・横隔膜ヘルニア・気管/気管支損傷が上げられる.受傷後1時間以内にこれらの疾患を診断し治療しなければpreventable death(予防可能な死)になる.このため大腿骨骨折で搬送されてきても全身の診察が重要となる.
まず外傷に伴う呼吸器合併損傷には,急性期には緊張性気胸・フレイルチェスト・肺挫傷・血気胸・横隔膜ヘルニア・気管/気管支損傷が上げられる.受傷後1時間以内にこれらの疾患を診断し治療しなければpreventable death(予防可能な死)になる.このため大腿骨骨折で搬送されてきても全身の診察が重要となる.
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