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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科38巻5号

2003年05月発行

文献概要

境界領域/知っておきたい

Runx2/Cbfa1とOsterix:2つの転写因子の骨格形成過程における役割

著者: 古市達哉1 小守壽文12

所属機関: 1大阪大学大学院医学系研究科分子病態内科学講座 2科学技術振興事業団

ページ範囲:P.644 - P.646

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【はじめに】

 骨芽細胞の分化を支配する転写因子は長らく不明であったが,骨を欠損するノックアウトマウスの誕生により2つの転写因子が名乗りを上げた.ラントドメイン遺伝子ファミリーに属するRunx2(runt-related gene 2)/Cbfa1(core binding factorα1)とSp/XKLFファミリーに属するOsterixである.これらの遺伝子のノックアウトマウスでは骨芽細胞分化が著明に阻害されており,Runx2とOsterixは骨芽細胞分化に必須の転写因子であることが示された.Runx2欠損マウスでは軟骨細胞,破骨細胞の分化・成熟も阻害されており,Runx2の骨格形成における役割は多岐に及ぶ.Osterix欠損マウスでは軟骨細胞,破骨細胞への影響は認められず,骨格形成におけるOsterixの役割は骨芽細胞に限定される.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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