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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科38巻5号

2003年05月発行

文献概要

症例報告

人工関節置換術後にspontaneous fractureを来した2例

著者: 染谷幸男1 田中泰弘1

所属機関: 1沼津市立病院整形外科

ページ範囲:P.671 - P.674

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 抄録:人工関節置換術施行後にspontaneous fractureを来した症例を2例経験した.症例1は80歳,女性.両側変形性膝関節症にて,左TKAを施行した.3カ月後,誘因なく左股関節痛を自覚した.MRIにて,左大腿骨頚部骨折と診断され,骨接合術を施行した.症例2は60歳,女性.左大腿骨頚部内側骨折にて骨接合術後,大腿骨頭壊死となり,人工骨頭置換術を施行した.4年1カ月後,誘因なく左膝関節痛が出現した.MRIにて,左けい骨近位骨折を認めた.人工関節置換術施行後,患者に骨粗鬆症などによる骨の脆弱性が存在したとき,除痛や可動域獲得により活動性の増加や下肢の三次元的なアライメントの変化,関節軟骨や半月板の喪失により関節のクッション機能の低下などが起こり,これらが誘因となり,spontaneous fractureの発生につながると推測された.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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