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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科38巻5号

2003年05月発行

文献概要

症例報告

全人工股関節置換術を施行した先天性第Ⅶ因子欠乏症の1例

著者: 高橋完靖1 西川哲夫1 三枝康宏2 藤代高明1 今堀正也1 黒坂昌弘1

所属機関: 1神戸大学医学部整形外科 2甲南病院加古川病院

ページ範囲:P.679 - P.681

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 抄録:血友病類縁疾患である先天性第Ⅶ因子欠乏症は,常染色体劣性遺伝型式の稀な疾患であり手術報告例は極めて少ない.特に2000年より本邦で利用可能となった第Ⅶ因子製剤を使用した報告は過去にない.今回われわれは,68歳女性の先天性第Ⅶ因子欠乏症に合併した変形性股関節症に対して全人工股関節置換術(以下THA)を施行した.手術に先立ち,第Ⅶ因子製剤によるチャレンジテストの結果を元に,術後3日間にわたり,補充療法を行った.その結果,術後3日間は,第Ⅶ因子活性は20%以上,PT%は70%以上を維持することができた.先天性第Ⅶ因子欠乏症に対し第Ⅶ因子を補充することで侵襲の大きいTHA後の出血のコントロールは良好に行い得たと考える.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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