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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科38巻5号

2003年05月発行

文献概要

症例報告

ウールリッヒ型先天性筋ジストロフィーに伴う高度脊柱後側弯例の術後管理に非侵襲的陽圧換気(NIPPV)を行った1例

著者: 渡辺忠良1 尾鷲和也1 豊島定美1 石川有之1 浦山安広1 鳴瀬卓爾1 林雅弘1 加藤修一2

所属機関: 1公立置賜総合病院整形外科 2公立置賜総合病院内科

ページ範囲:P.683 - P.687

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 抄録:症例はウールリッヒ(Ullrich)型先天性筋ジストロフィーの9歳男児.1歳時より側弯を指摘され,3歳時より装具療法を行っていたが,側弯が高度となったため当院へ紹介となった.術前側弯107°(Th6-11,左凸),後弯92°(Th6-12)で,さらに%肺活量36%と高度拘束性肺障害も呈していた.全身麻酔下に前後合併矯正固定術を施行し,手術後14時間で抜管を行った.しかしPaCO2 71mmHgと高値を示したためNIPPVを行い,術後4日で酸素投与なしでPaO2 66mmHg,PaCO2 45mmHgと改善しNIPPVを中止とした.NIPPVは整形外科においては使用する機会は稀であるが,本症例のように筋ジストロフィーに伴う肺機能障害患者の術後呼吸管理のひとつとして有効であり,今後も同様症例に対し応用できる方法である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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