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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科38巻6号

2003年06月発行

文献概要

シンポジウム 脊椎転移癌に対する治療法の選択

転移性脊椎腫瘍に対する前後合併アプローチによる脊椎全切除と前後合併脊柱再建術―QOL向上に果たす役割

著者: 種市洋1 金田清志1 武田直樹2 小谷義久3 須田浩太1 楫野知道1

所属機関: 1美唄労災病院勤労者腰痛・脊損センター 2北海道大学医療短期大学 3北海道大学大学院医学研究科機能回復医学講座運動器再建医学

ページ範囲:P.723 - P.729

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 抄録:転移性胸・腰椎腫瘍に対する前後合併アプローチによる脊椎全切除と前後合併脊柱再建術の治療成績を分析した.術後1年,2年および5年生存率は73%,58%,42%,疼痛改善率:97%,麻痺改善率:73%,ADL改善率:83%と良好であった.転移性脊椎腫瘍に対する手術治療の目的は麻痺の改善・予防と骨転移により破壊された脊柱の即時安定性獲得であるが,本法に課せられた特に重要な役割は可及的長期にわたる局所再発のコントロールである.この点において,本法の局所再発率はen bloc切除例:17%,piecemeal切除例:25%と従来の方法と比し良好で十分に目的を達成できたといえる.本法は長期予後が期待できる転移性脊椎腫瘍例のQOL向上とその維持に有効な治療法であった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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