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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科38巻6号

2003年06月発行

文献概要

シンポジウム 脊椎転移癌に対する治療法の選択

脊椎転移癌のsurgical strategy

著者: 川原範夫1 富田勝郎1 小林忠美1 村上英樹1 赤丸智之1 上田康博1 羽藤泰三1 粟森世里奈1

所属機関: 1金沢大学医学部整形外科学教室

ページ範囲:P.747 - P.754

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 抄録:1987年から1991年までに治療を開始した67例の予後をretrospectiveに調査し,1)原発巣の悪性度,2)重要臓器への転移,3)骨転移の3つの予後因子がどれだけ生命予後に影響を及ぼすかを検討した.その結果をもとにしてスコアリングシステムを作成し,その点数に見合った治療(surgical strategy)の提案を行った.1993年から1996年までに治療を開始した61例の患者をこのsurgical strategyに沿ってprospectiveに治療を行い,予後を調査した.この結果,手術を行った52例中43例(83%)に存命中の局所コントロールが得られた.局所再発は9例に認められたものの,その存命期間の平均80%の期間に局所コントロールが得られていた.脊椎転移癌においては患者,家族に対して十分なインフォームドコンセントを行い,最終治療方針を決定するのが原則である.このsurgical strategyはその治療を選択するうえでのおおまかなガイドラインになりえる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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