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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科38巻6号

2003年06月発行

文献概要

シンポジウム 脊椎転移癌に対する治療法の選択

ビスフォスフォネートによる骨転移の治療とその成績

著者: 松本俊夫1

所属機関: 1徳島大学大学院医学研究科生体情報内科学

ページ範囲:P.763 - P.769

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 抄録:骨転移の成立・進展機序の解明が進み,原発巣から遊離し血管内に進入した腫瘍の骨への遊走に関わるケモカイン,着床に関わる接着分子,生育・増殖に関わる成長因子等の役割に加え,骨吸収の亢進による骨破壊機序の解明が進んだ.その結果,骨吸収性転移のみならず,前立腺癌などによる骨形成性転移においても,著明な骨吸収の亢進により骨の破壊と転移病巣の拡大が進むことが明らかとなった.そして,強力に骨吸収を抑制するビスフォスフォネートにより,骨折などの骨関連合併症の発症が防止されることが大規模臨床試験などから示された.その結果,ビスフォスフォネートの骨転移治療への臨床応用が進み,骨転移に伴う強い痛みや骨折などの防止により,QOLの改善のみならず生命予後への効果も期待されつつある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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