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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科38巻6号

2003年06月発行

文献概要

手術手技/私のくふう

リウマチ手関節に対するSauvé-Kapandji変法―術後3年以上の成績

著者: 藤田悟1 政田和洋2 竹内英二2 安田匡孝2 橋本英雄3

所属機関: 1尚和会宝塚第一病院整形外科 2大阪労災病院整形外科 3大阪大学整形外科

ページ範囲:P.783 - P.790

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 抄録:リウマチ手関節に対して切除した尺骨を橈骨尺側のドリル穴に差し込む棚形成術(Sauvé-Kapandji変法)を行い,3年以上経過した33例40手について成績を報告した.対象は男性9例,女性24例であり,手術時年齢は41歳~76歳(平均59.5歳),術後追跡期間は平均46.0カ月であった.方法は術前後の疼痛,握力および可動域を評価した.X線評価は手根骨の破壊,尺側移動および掌側脱臼の指標として,それぞれcarpal height ratio(CHR),carpal translation index(CTI)およびpalmar carpal subluxation ratio(PCSR)を用いた.術後,全例で疼痛が減少し,前腕の回旋可動域の改善が得られた.CHRは術前平均0.45から最終調査時0.42(p<0.01)となり,手根骨の破壊は術後も進行したが,CTIとPCSRは術前後で統計学的有意差はなく,手根骨の尺側および掌側方向への偏位の有意な増加はみられなかった.術後3年の経過例では,臨床的にもX線学的にも良好な成績が得られた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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