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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科38巻6号

2003年06月発行

文献概要

運動器の細胞/知っておきたい

脊髄上衣細胞(Spinal ependymal cell)

著者: 小川祐人1

所属機関: 1慶應義塾大学整形外科学教室

ページ範囲:P.798 - P.799

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【はじめに】

 一度損傷を受けた脊髄は二度と再生しないと長い間信じられてきた.しかし,近年の神経科学の急速な進歩により,中枢神経系を構成する3種類の細胞(neuron,astrocyte,oligodendrocyte)に分化する能力(多分化能)と,多分化能を維持しつつ自己複製的に細胞分裂を行う能力(自己複製能)を持つ中枢神経系神経幹細胞が成体脊髄にも存在することが明らかとなった.神経幹細胞が成体脊髄のどの部分に存在するのかは未だ明確にされてはいないが,その一部分は脊髄上衣細胞であると考えられており,その存在が注目を集めている.本稿では,この脊髄上衣細胞の構造・機能について述べ,さらに最近の知見について概説する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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