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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科38巻6号

2003年06月発行

文献概要

症例報告

MRI STIR法にて経過観察を行った脊髄梗塞の1例

著者: 小谷俊明1 茂手木博之1 中島秀之1 大塚隆弘1 板橋孝2

所属機関: 1国保成東病院整形外科 2千葉県循環器病センター

ページ範囲:P.843 - P.848

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 抄録:脊髄病変の診断,経過観察にMRI STIR法を応用し,その有用性を認めた1例を経験したので報告する.症例は46歳,男性.誘因なく四肢脱力が出現,MRI T2強調矢状断像で脊髄内に高信号領域が見られ脊髄梗塞と診断した.その後経時的にMRIを撮像したが,Gd-DTPA造影効果はみられなかった.STIR法画像ではT2強調画像に比べて髄内病変がより明瞭に観察され,その変化は神経症状の改善とともに縮小した.

 従来,脊髄梗塞の診断,経過観察には発症後早期に造影効果がみられることから造影MRIが有用であると報告されている.しかし,障害が軽度で造影効果の確認が困難な症例においても,STIR法画像では早期から髄内病変部が明瞭に描出されており,経過観察にも有用であった.脊髄梗塞を疑う症例ではT2強調画像のみならずSTIR法画像も撮像すべきである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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