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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科38巻7号

2003年07月発行

文献概要

論述

外側型頚椎椎間板ヘルニアの診断と治療―椎間孔内型ヘルニアについて

著者: 濱﨑貴彦1 馬場逸志1 田中信1 住田忠幸1 真鍋英喜1

所属機関: 1広島市立安佐市民病院整形外科

ページ範囲:P.867 - P.874

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 抄録:従来,頚椎椎間板ヘルニアは正中型,傍正中型,外側型に分類されてきたが,外側型のうち椎間孔内に髄核が存在する症例を経験したので,その画像所見,臨床症状,術中所見について検討した.対象は24例で全例神経根症を呈し,脱出高位はC6/7が最多(58.3%)であった.特徴的な臨床症状はなく,画像上MRI,脊髄腔造影後CT(以下CTM)で診断のつかない症例が約半数を占めたが,椎間板造影後CT(以下CTD)で92.9%に椎間孔内への造影剤の漏出を認め診断が得られた.術式は全例後方アプローチとし,髄核は神経根の腋窩部(62.5%)で後縦靱帯の浅深層間(70.8%)に多く存在した.椎間孔内型頚椎椎間板ヘルニアは診断に苦慮する症例が多いが,神経根ブロックにて疼痛の再現性が得られ,MRI,CTMで所見が明らかでない場合,椎間孔内でのヘルニアの存在を念頭に置きCTDにて髄核の局在を確定することが重要である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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