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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科38巻7号

2003年07月発行

文献概要

論述

先天性股関節脱臼における寛骨臼蓋前捻角と臼蓋角に関する検討

著者: 兼子秀人1 鈴木茂夫1 二見徹1 瀬戸洋一1 柏木直也1 添田恒光1

所属機関: 1滋賀県立小児保健医療センター整形外科

ページ範囲:P.875 - P.879

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 抄録:MRIを用い,先天性股関節脱臼(以下DDH)おける臼蓋形態とX線像上の臼蓋角との関係を調べた.1996年から98年に当センターで診断,治療した69例を対象とした.初診時と3歳時の単純X線像から臼蓋角を,MRI伸展位横断像で寛骨臼蓋の前捻角(臼蓋前捻角)と骨盤の前方回旋の程度(骨盤前方回旋角)を調べた.初診時臼蓋角,臼蓋前捻角,骨盤前方回旋角は非脱臼側に比べ脱臼側で有意に大きな値を示し,それぞれ正の相関関係を示した.DDHでは脱臼側の骨盤や臼蓋に横断面での変形があり,これらの形態が臼蓋角と相関を示した.したがって,このような形態変化がX線像上の臼蓋形成不全に関与していると考えられた.また,3歳時での臼蓋形成不全は初診時の臼蓋角が大きく,臼蓋前捻角が小さいものに遺残しやすい傾向にあった.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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