icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科38巻7号

2003年07月発行

文献概要

臨床経験

頚椎症性脊髄症に対する単椎間(2椎弓)の棘突起縦割式脊柱管拡大術の手術成績―単一責任高位のみの後方除圧術

著者: 奥山幸一郎1 安藤滋1 鵜木栄樹1 小西奈津雄1 石川慶紀1 相沢俊朗1 佐々木寛1 千葉光穂1

所属機関: 1秋田労災病院整形外科

ページ範囲:P.927 - P.931

文献購入ページに移動
 抄録:われわれは,1996年から頚椎症性脊髄症に対し適応を厳選して単一責任高位のみの棘突起縦割式脊柱管拡大術を行っている.症例は男性6例,女性4例で,手術時年齢は平均60歳,罹病期間は平均1.8年,術後経過観察期間は平均1.6年である.拡大椎間は,C3/4,4/5,5/6,C6/7がそれぞれ2,2,5,1例である.手術時間は平均1.8(1.2~2.5)時間,術中出血量は平均59(5~200)gであった.JOAスコアは術前11.0±2.1点が,術後14.8±1.6点と有意に改善し,平林らの改善率は65.8±23.1%であった.C2-7間での前弯角は,術前8.1±12.1°が術後14.6±14.3°に,前後屈可動域は,術前37.1±12.6°が,術後平均31.0±12.1°になり,ともに有意差を認めなかった.術後の責任高位での脊髄後方移動距離は,MR画像上で2.39±0.97mmであった.本術式は,頚椎症性脊髄症に対して頚椎の構築性に対する最小限の侵襲で良好な臨床症状の改善が認められた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら