icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科38巻7号

2003年07月発行

文献概要

臨床経験

再手術を要した膝蓋骨不安定症の検討

著者: 佐々木和広1 石橋恭之1 津田英一1 佐藤英樹1 藤哲1

所属機関: 1弘前大学医学部整形外科

ページ範囲:P.933 - P.939

文献購入ページに移動
 抄録:膝蓋骨不安定症の病態には多くの因子が関与するとされ,治療法も多岐にわたる.今回,膝蓋骨不安定症の成績不良例に対する再手術の治療成績を検討したので報告する.症例は過去6年間に手術を行った膝蓋骨不安定症症例52例74膝のうち,再手術を要した3例3膝と,他医で初回手術を受け,成績不良であった3例3膝の計6例6膝である.再手術の原因は再脱臼1例,亜脱臼1例,apprehension signの残存と膝前面痛4例であった.初回手術の内訳はElmslie-Trillat法3例,外側膝蓋支帯解離術(LRR)を併用しないFulkerson法1例,LRRと内側膝蓋支帯縫縮術を併用したもの1例,内側膝蓋支帯縫縮術1例であった.再手術方法は外側膝蓋支帯解離術を併用したFulkerson法を4例に行い,2例には内側支持機構再建術(Avikainen法)を行った.再手術後の経過は比較的良好であったが,治療成績不良因子として膝蓋骨高位,全身関節弛緩に伴う膝蓋骨過可動性,膝蓋大腿関節の関節症性変化が考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら