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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科38巻8号

2003年08月発行

文献概要

シンポジウム 難治性骨折の治療

重度四肢外傷における温存術,切断術の適応とその後のQOLについて

著者: 新藤正輝1

所属機関: 1昭和大学医学部救急医学

ページ範囲:P.1013 - P.1021

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 要旨:挫滅の高度な四肢損傷に対する切断か温存かの適応については,特にGustilo type ⅢB,ⅢCの下腿骨開放骨折について議論されることが多い.その理由は,義肢装具の発達により膝下切断肢の機能が良好であることにある.したがって,温存のために行われる手術回数や入院期間,経済的負担の増加と,温存後の膝・足関節の可動域制限,下腿浮腫の持続による活動性の低下,社会復帰の遅延などを考慮すると,むしろ切断肢の機能が勝るとする報告が多かった.近年,軟部組織の挫滅創に対して,微小血管手術を用いた早期の軟部組織の再建を行うことにより,感染(骨髄炎),遷延骨癒合,偽関節などの問題が徐々に解決されるに伴い,温存肢の良好な機能成績が報告されるようになった.本稿では,重度四肢外傷における温存術,切断術の適応のための指標,その後の機能予後に対するの客観的評価法について,文献的考察を加えて検討した.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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