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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科38巻9号

2003年09月発行

文献概要

シンポジウム 全人工肩関節置換術の成績

全人工肩関節置換術の術後成績―術後X線変化を中心として

著者: 佐藤克巳1 相澤利武2

所属機関: 1東北労災病院整形外科 2いわき市立磐城共立病院整形外科

ページ範囲:P.1145 - P.1150

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 抄録:私たちが直接健診可能であった26例33肩を対象として,臨床評価とX線評価を行った.関節リウマチ(RA)が19例26肩,変形性関節症(OA)が7例7肩で,男性が3例,女性が23例であった.手術時年齢は平均58歳,追跡調査期間は平均5年であった.機種はPhysio shoulderが25肩,Global shoulderが7肩,classical Neer typeが1肩であった.Stemは22肩でセメント固定を行った.比較的骨質のよい11肩は,プレスフィットで行った.Glenoid componentは全例でセメントを使用した.臨床評価のJOAスコアは,術前平均44.1点が術後73.2点に改善していた.疼痛点の改善が著明であり,6.9点から28点に改善していた.可動域の改善は著明ではなかった.合併症は,創治癒不良1肩,術中のstem打ち込みの際の骨折が1肩,烏口突起切離9肩中,再接着に失敗し偽関節になったもの1肩であった.X線評価では,stemのゆるみはなかったが,3肩に術後早期からstem周囲に1mm程度のradiolucent zoneがみられた.プレスフィット症例中2肩にstemの沈下がみられた.Glenoid componentについては,1mm程度のradiolucent zoneが10肩にみられた.2mm以上のradiolucent zoneが4肩に,glenoid componentの脱転が1肩にみられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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