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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科38巻9号

2003年09月発行

文献概要

論述

臨床症状に関与する腰椎不安定性の重要度―前後への椎体動揺性か? 椎間可動角か?

著者: 金村在哲1 井口哲弘1 栗原章1 笠原孝一1 赤浦潤也1 山崎京子1 佐藤啓三1

所属機関: 1神戸労災病院整形外科・勤労者腰痛センター

ページ範囲:P.1171 - P.1178

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 抄録:腰下肢症状を主訴に来院した1,090例を対象に,L4/5椎間で動的不安定性因子である前後への椎体動揺性と椎間可動角について,臨床症状との関連性を調査した.機能射側面X線像にて,椎体動揺度3mm以上,椎間可動角10°以上を不安定性ありとし,なし群も含めた4群間で比較した.結果は椎間可動角が10°以上の群は,10°未満の群に比べて有意に年齢が若く,若年者は椎間可動性が大きいと言えた.また3mm以上の椎体動揺度と10°以上の椎間可動角は,ともに臨床症状に影響する因子であった.さらに3mm以上の椎体動揺度は単独でも症状に影響を与えるが,10°以上の椎間可動角は単独では影響せず,椎体動揺性に合併した場合に症状を増強させる因子になると考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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