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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科38巻9号

2003年09月発行

文献概要

論述

麻痺を伴った胸腰椎破裂骨折に対する後方進入除圧固定術の成績

著者: 松原吉宏1 山崎伸1 川原央1 渡邊長和1 石井祐信1

所属機関: 1国立療養所西多賀病院整形外科

ページ範囲:P.1179 - P.1184

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 抄録:麻痺を伴った胸腰椎破裂骨折に対し後方進入で除圧と2椎間固定を行い,1年以上経過観察した16例17破裂椎体を対象として骨癒合,合併症,麻痺の改善,固定部の矢状面アライメントの変化を調べた.全例で骨癒合が得られた.合併症はインストゥルメントの破損が3例にみられた.2例がスクリューの折損,1例がスクリューキャップの脱転であった.いずれも骨癒合完成後に生じたもので,症状およびアライメントに影響しなかった.神経障害,感染あるいは血管損傷はなかった.麻痺の改善は12例にmodified Frankel分類で1段階以上の改善が得られた.胸腰椎移行部,下位腰椎部を合わせた矯正損失は12.6°となっていた.本骨折に対する後方進入除圧・固定術は麻痺の改善が良好で合併症も少なく,術後の矯正損失はあるものの侵襲の少ない有用な術式と考える.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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