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文献詳細

雑誌文献

臨床整形外科39巻1号

2004年01月発行

文献概要

臨床経験

神経症状を呈した脊柱管内囊腫性病変(juxta-facet cyst)の7例

著者: 中村茂子1 宮内晃2 奥田真也2 岩崎幹季2 山本利美雄2

所属機関: 1住友病院整形外科 2大阪労災病院整形外科

ページ範囲:P.85 - P.92

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 抄録:椎間関節周囲に生じる囊腫性病変は,滑膜囊腫とガングリオン囊腫に大別されてきたが,最近ではこれらは一括してjuxta-facet cyst(JFC)として扱われている.神経症状を呈したJFC 7例の臨床症状,画像所見,病理所見について検討した.JFCの発生高位はC1/2,C7/T,L3/4,L5/Sが各々1例,L4/5は3例であった.JFCは椎間関節近傍に局在することから,腰椎例のうち4例は神経根症状を,C7/Tの症例はBrown-Sequard型の麻痺を呈した.腰椎変性すべり3例,腰椎変性側弯1例,環軸椎亜脱臼が1例存在し,全例椎間関節のOA変化が認められた.MRIでは,T1強調像で低から等信号,T2強調像で高信号を示し,ガドリニウムで囊腫の辺縁が造影された.C1/2の症例に対してはMagerl法による固定術とMcgraw法による腸骨骨移植のみを行い,それ以外は囊腫摘出術を行った.Lining cellは2例に認められた.JFCの臨床的特徴と発生機序について文献的考察を加え報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1286

印刷版ISSN:0557-0433

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